【JLabコラム】「コーデック」って何…??

イヤホン・ヘッドホンの性能説明でよく耳にする「コーデック」

聞いたことはあるけど、意味は…

という方も多いのではないでしょうか?

今回はコーデックの中でもイヤホン・ヘッドホンに関わる「音声コーデック(audio codec)」を取り上げ、コーデックが与える影響や種類などを解説します。

まず、音声コーデックとは「音の圧縮方式」のことを指します。
=「音をどういう方法で圧縮して伝えるか」という意味です。

例えば、スマートフォンで再生した音楽をワイヤレスイヤホンで聴く場合、大きな音声データを圧縮し転送、その後元のデータに復元する作業が行われています。

この一連の「圧縮」「復元」を相互に行うことができる変換装置を音声コーデックと言います。

いわば、音声コーデックが無ければ、私たちはBluetoothで音楽を聴くことができないということになります。(音声コーデックに感謝!)

ただ、この音声コーデックには様々な種類があり、その種類によって「音質」とデータを送受信する「速度」に差が生まれてきます

代表的な音声コーデックと性能の差を以下にまとめました↓

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<SBC>
特徴:ほぼ全てのBluetoothイヤホンに対応。

その他:標準的なコーデック

<AAC>
特徴:SBCよりも低遅延で高音質。
その他:iPhoneで主に対応しているコーデック

※高音質…大量の音楽データを送受信できる

<aptX>
特徴:SBC、AACより遅延が少ない。CD音源相当(48KHz/16bit) の 高音質再生が可能。

その他:Androidで主に対応しているコーデック

<aptX HD>
特徴:aptX以上(48kHz/24bit)の 高音質再生が可能。

その他:SBC、AAC、aptX を上回る 高音質コーデック

<LDAC>
特徴:ハイレゾ相当(96kHz/24bit) の高音質再生が可能。

その他:aptX HDを上回る高音質コーデック

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下に行けば行くほど「より高音質な音声コーデックということになります。

ただ、音質の優劣は音声コーデックだけでは決まりません。

搭載されているドライバーやインピーダンスなど、様々なところから影響を受け、最終的な性能が決まります。
「音質の良し悪しはコーデックのみで決まる」という考えにならないように注意しましょう

また、音声コーデックにはもう一つ注意点があります。

それは、出力側と受信側の双方が同じコーデックに対応していないと、その方式で音声が送受信できないということです。

例えば、スマートフォンの対応コーデックがSBCとAACに対し、ワイヤレスイヤホンの対応コーデックがSBCのみだった場合、SBCの方式でしか音声データを送ることができません。

そのため、受信側だけではなく、出力側の対応コーデックも確認する必要があります。

まとめ

音声コーデックは「音の圧縮方式」のことを指す
音声コーデックには様々な種類があり、その種類によって「音質」とデータを送受信する「速度」に差が生まれる
③「音質の良し悪しはコーデックのみで決まる」という考えにならないように注意
出力側と受信側の双方が同じ音声コーデックに対応する必要がある

いかがでしたでしょうか?

コーデックを理解すれば、また違った視点でイヤホン・ヘッドホンを比較することができると思います。

ぜひ今後の購入検討時にご活用ください!