【JLabコラム】ノイズキャンセリングの仕組みとは?

イヤホン・ヘッドホンの機能で一般的になりつつある「ノイズキャンセリング」

ノイズキャンセリングとは、周囲の騒音を低減させ、

イヤホン・ヘッドホンから出力される音を、より聴こえやすくするための機能です。

では、どのように騒音を低減しているのか…?

今回は、意外と知らない「ノイズキャンセリングの仕組み」と「ノイズキャンセリングの弱点」について解説します。

まず、私たちの音の感じ方について簡単に説明します。

人間の耳というのは、空気の振動(波)を受け、耳の鼓膜が振動し、音として感じることができます。

音を直接受けるのではなく、空気振動として受けた後に、耳の中の蝸牛が脳に電気信号を送ることによって、私たちは音を認識することができます。

そんな空気振動を受ける仕組みを利用したのがノイズキャンセリングです。

以下の実験に見覚えはないでしょうか?
水槽の片方から波を発生させた後、同じ高さの波を逆の方から発生させると、

お互いの波はぶつかり、波が無くなってしまうという実験です。

これと同じように、逆の空気振動を当てることによって、音を相殺させているのがノイズキャンセリングの仕組です。

専門用語を用いて説明すると、
騒音と逆位相(反対)の波を人工的に作り出すことで騒音を打ち消しています。(以下、図参照)

イメージ:-1+1=0のように騒音を消す

このようにノイズキャンセリング付きイヤホン・ヘッドホンは、

筐体内で反対の波を瞬時に作り出し、騒音を相殺させているということになります。

ただ、そんなノイズキャンセリング機能にも一つ弱点があります。

先ほどの、空気の振動(波)から考えていきましょう。

高音の空気振動は以下のようになります。

対して、低音の空気振動は以下のようになります。

図から、高音の方が細かい波形になることがわかると思います。
細かい=筐体内で細かい反対の空気振動を生成する必要がある。

したがって、高音の方がたくさんの波を作り出す必要があるので、単純に低音より難しい作業になってしまいます。

そのため、ノイズキャンセリングは波形の関係上、高音の方が消しづらいと言われています。

ちなみに…ノイズキャンセリングは元々飛行機内で使うことを目的=エンジン音などの低い音から耳を守るため)に開発された機能なので、

高音に弱いというのは、誕生背景的にしょうがないのかもしれませんね…

・まとめ
①ノイズキャンセリングの仕組みは逆の波を生成し、音を打ち消している
②ノイズキャンセリングは高音に弱い
③ノイズキャンセリングは元々飛行機内で使用するために開発された
いかがでしたでしょうか?

仕組みは意外とシンプルですよね。

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